乳搾り(?)体験 作:テンプラー星人さま アタシは今、とある牧場にいる。牛の乳搾りが体験できるというので、気分転換にとやってきたのだ。 しかし、牧場といっても、草原が広がっているわけでもなく、ただ小さな小屋がぽつんとあっただけだった。 きっとあそこが牛小屋に違いない。アタシはその小屋へ向かった。アタシは小屋のドアを開けた。 「す、すいませ〜ん。だれかいませんか〜」 すると、中からひとりの男性が姿を現した。 「あ、これはこれは。よく遠い所からきてくださいました。 乳搾りの体験をしにきたのですね。ですね。どうぞ、こちらです」 とこの牧場の主らしき男性は、アタシを小屋の奥へと案内した。 外見は小さい小屋なのに、中は意外と広かった。 「あっあの、牛はどこですか? 一頭もいないんですが」 と牧場の主に聞くと、 「あ、大丈夫ですよ。乳搾りはちゃんと体験できますから」 と冷静に答えた。 ど、どういうことなの? 牛が一頭もいないのに……。 すると主は突然、アタシの服やズボン、下着を脱がし始めた。 「キャッ! な、何するんですか!?」 突然の行動にアタシの怒りは当然のように爆発した。 「あ、すいません。ちゃんと説明してませんでしたね。乳搾りの準備ですよ」 「じゃあ、服を脱ぐ必要ないじゃないですか!」 「だって、そのまんまですと破れますよ。服が」 エッ……?? どういうこと?? アタシの頭の中はチンプンカンプンだった。 「じゃあ、そろそろいきますよ」 そう彼が言うと、彼は不思議な言葉を言い始めた。 何かの呪文? とそのとき、アタシの頭に何かが生えた感触がした。 ふと触ってみると、何か硬いものだった。まるで何かの角のような……。 エッ!? つ、角!?? 「あの、今何をしてるんですか?」 「騒がないでください。これって結構集中しないとダメなんですから」 「モー、集中ってなんのですか!? ウウー、モーまさかアタシを使ってへんなことを……モ、モー!!」 「お、もうそろそろできそうだ。もう少しの辛抱ですよ」 「辛抱って、モー! 何の、モー!!」 あ、あれ!?? 何か変……なんでモーモー言っているのかしら……。 それに、顔もなんか形が変わってきてるし。 胸の辺りも何かモゾモゾしてるし……エッ……これっておっぱい!? おっぱいがすごく大きく……アタシ、どうなるの!?? 「うう、ど、どうなっちゃたの?? アタシ……」 「ようし完了ですよ。よかったら今の姿を見てみます?」 と彼はアタシに鏡を渡した。今の姿って、今も昔も変わらない……て、エッ……? 今そこにいたのは人間のアタシではなく、牛の姿をしたアタシだった。 「どういうことですか!?? 元に戻してくださいよ!!!」 「やだな〜、今戻ったら意味がないでしょう?乳搾りがしたいんでしょう?」 「でも、牛なんて一頭もいないじゃない!!」 「いるじゃないですか。そこに。元気があってカワイイ牛が」 エッ……ま、まさか……。 「あっ、はははっは!!! く、くすぐったい!!!」 「これはたくさん出るぞー」 ここは、乳搾りができるのではなく、乳を搾られる牛を体験できる牧場だった。 「モー、限界……モーいいでしょ?」 「まだまだ、搾りきるまでやりますよ」 「エ〜!? モ〜、イヤ〜!!!」 モ〜、こんな牧場にはいきたくないと思ってたけど、 乳を搾られてる時のあの感じは、けっこう快感的だった。 週1だったら別にいいかも、と考えも変わってしまった。 そして、アタシの乳から搾られた牛乳は、とてもオイシかった。 クセになりそう。くやしいケド。早速今夜は自分の牛乳で、牛乳風呂でもしようかしら……?